【板前レシピ】コウイカ/スミイカ/さばき方

コウイカ/スミイカの下処理/下ごしらえはもちろん!ほぼ包丁を使わず簡単にさばける!さばき方を徹底解説!

コウイカ/スミイカとは

コウイカの由来

スルメイカやヤリイカのような薄く透明な骨とは違い甲羅状の厚みのある骨をしているためコウイカ(甲イカ)と呼ばれる。

また別名でスミイカ(墨イカ)と呼ばれる。

その他の呼び名としてハリイカ、マイカ

スミイカの由来

墨を大量に持ちその墨をインクとして使われていた。セピア色とはイカ墨の色合いのこと。

コウイカの旬

春~初夏

夏~秋にかけて小さなものを新イカと呼び高価

コウイカの主な産地

九州、瀬戸内海沿岸

コウイカ主な種類

甲イカ、紋甲イカ(モンゴウイカ)、シリヤケイカの三種類

コウイカとモンゴウイカの違い

コウイカは表面(柄のある面)全体に雷のような縞模様がある。

モンゴウイカは形などほぼ同じだがハッキリとした違いとして表面(柄のある面)にコーヒー豆(目)のような模様がぽつぽつぽつとある。

シリヤケイカに関しては柄も全く異なり見分けも用意で胴体の裏側の先端付近から鉄サビのような色をした赤褐色の粘液を出す。

尻が焼ける→シリヤケイカが名前の由来

主な食べ方

刺身、天ぷら、寿司、焼き、煮るなど様々

コウイカ/スミイカの説明はこれくらいにして

どもども板前ちっぴぃです。

コウイカのさばき方はとても簡単で表裏の薄皮を剥くときとゲソの処理以外ほとんど包丁を使う必要がありません。

この時期になると産卵のために内湾(浅瀬)にコウイカが集まって来るため堤防などからでも釣れる釣れる。

釣り方は浮き釣りやエギを使って釣るのですが個人的には大好きな釣りの一つです。

はっ!?釣り方などは機会があれば別途記事にしたいと思います。

今回、私の師匠とでも言うべき方にシリヤケを頂いたので(肝心の私は釣れませんでした)

こちらを使って下処理やさばき方の解説をしていこうと思います。

よくシリヤケは身が硬く味も他のコウイカに劣る。

マズイなんて言う方も居ますが、

私から言わせてもらえば釣れない方の負け惜しみか料理のやり方に問題があるのでは?

と感じてしまうほど、とても美味しいイカだと思っています。

シリヤケイカを刺身で食べるとき身を硬く感じさせない切り方などは別途、準備が整いしだい解説記事を予定しています。

 

 

基本的にコウイカ、モンゴウイカ、シリヤケのさばき方に関しては同じさばき方で問題ありませんので今回の記事を参考にして頂ければと思います。

生きたコウイカの〆(しめ)方

1 コウイカの目と目の間(人で言う眉間付近)に先の尖った物を突き刺す。

突き刺したときグリグリと動かすようにすると〆易い。

※〆用の道具もあるがアイスピックやハサミなどでも代用できる。
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※目と目の間の画像中央付近に突き刺す。
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※シリヤケイカの裏側、先端付近のこの部分から赤褐色の粘液が出てくる。
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コウイカの下処理/下ごしらえ/さばき方

1 コウイカ別名スミイカと言われるようにかなり墨が出て汚れているため流水を当てながらしっかりと手で全体を揉むようにして洗う。

コツ!ポイント!

※コウイカのさばきは、ほぼ包丁を使う必要がないので、包丁を使う作業以外の部分はシンクで済ませてしまうことをオススメいたします。

やり方は人それぞれなので最初からまな板の上でさばいても良いですが墨が多く周りが汚れるなど、かなり余計な手間が増えてしまう。
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※先の尖ったようなこの部分からかなり墨が出てくるので念入りに洗うことをオススメいたします。
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甲羅状の骨の取り出し方

2 洗い終えたらイカを頭(先端)をシンクにつけて立てるようにして左右の親指を画像部分の隙間に突き刺す。

左右親指を突き刺したら真っ直ぐグッと押し込む。

グッと押し込むと甲羅状の骨が出る。

出てきた骨は簡単に手で取れるので取り出す。

コツ!ポイント!

※よくある骨の取り方で胴体表側に甲羅状の骨がついた部分に包丁で切り目を入れて取る方法がある。

この方法が悪い訳ではないのだが量をサバク場合など手間が増え効率が悪い。

記事にするからには少しでも効率の良いやり方を皆様に伝えたいと考えているため、包丁を使わない骨の取り出し方を解説しています。

好みのやり方をお試しください。
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※分かり易いようにグッと押し込んで甲羅状の骨が出てきた様子。
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※グッと押し込むと画像のように骨が出てくる。
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※出てきた骨を取り出した(抜いた)様子。
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3 骨を取ったら表側の部分は皮で繋がった状態になっているのでそのまま手で胴体を開く。
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4 胴体を手で開いたら内臓とゲソを胴体から剥がすように取り除く。
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※胴体から内臓とゲソを取り除いた様子。
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5 胴体についた墨や汚れを流水を当てながら取り除く。
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6 胴体の表側と皮の間に隙間があるのでそこに指を差し込み皮を剥き取る。
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※皮を剥がしている様子。
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※画像のように綺麗に剥ける。
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ゲソの処理

7 ゲソを持ち肝以外の内臓を指で摘まんで取る。
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墨袋の取り方

 

 

※今回、墨を使う予定が無かったのでまとめて取ってしまったが、長細い形をした部分が墨袋。

指で剥き取るようにすると簡単に取ることが出来る。

イカスミパスタや塩辛(黒造り)などに使う場合、予め取っておく。
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※墨袋の画像。
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8 画像だと少し分かりずらいがゲソに軟骨のような少し硬い部分がある。

この部分を持ち剥がすようにして引っ張り外す。
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※片方の手で足部分を持ちもう片方の手で軟骨のような部分を持ち引っ張るようにして外している様子。
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※外し終わった様子。イメージとしては茶色っぽい部分が肝。肝の上について薄膜を剥がした感じ。
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9 肝部分を指で摘まんで取る。
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※さばいたイカをバットに入れた様子。

画像上がゲソ、左が胴体、右が皮のついたエンペラ(耳)
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胴体、表裏の薄皮の剥き方

1 まな板の上にしっかり水気を拭き取った胴体を乗せる。

※両面の薄皮を剥くことはとても重要!!

薄皮と言っても硬く食べたときの口当たりや食感にかなり違いが出る。

コツ!ポイント!

※下処理/下ごしらえを済ませて墨や汚れを取り終えてからまな板を使う。
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2 そのまま作業を進めると身が丸まっているためやりずらい。

画像のように先端部分に一本包丁で切り込みを入れる。

コツ!ポイント!

※画像のように軽く一本包丁目を入れると身が平らになり作業がやり易くなる。
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3 左右を切り落とし身を整える。
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4 身裏側(小さな突起が二つついた面)を上にして皮一枚残るように切り目を入れる。

コツ!ポイント!

※切り落とすのではなく皮一枚残る感じで切り目を入れる。
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5 イカをひっくり返し表側を上にして切り目を入れた部分を持ち薄皮を剥がしていく。

コツ!ポイント!

※一気に剥がそうとすると切れてしまうので最初は全体を少しずつ剥くようにしてから剥がすようにする。
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※剥がしている様子。
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※画像のように一回で全部取れなくても薄皮が残った場合、タオルやキッチンペーパーを使い摘まむようにして取ることが出来る。
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6 表側も裏側と同様に先端付近に皮一枚残るように切り目を入れる。
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※切り目を入れた様子。
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7 裏側して同様に薄皮を剥がす。
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※裏側の薄皮を剥がしている様子。
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※表側同様、残った薄皮を剥く。
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8 薄皮を剥き終えたら裏側の突起部分を包丁で切り取る。

コツ!ポイント!

※突起部分は硬いため切り取り食感を合わせる。
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※突起を切り取った様子。
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エンペラ(耳)の処理

1 エンペラ(耳)をまな板に置く。
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2 皮を切り二つに分ける。
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3 胴体と同様にエンペラと皮の境目に指を差し込み皮を剥がす。
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4 胴体の薄皮を剥がしたのと同様に切り目を入れる。
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5 剥がして残った薄皮をキッチンペーパーやタオルを使い摘まむようにして取る。
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※残った薄皮を剥がしている様子。
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6 端の薄い部分を切り整える。
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ゲソの処理

 

 

1 まな板の上にゲソを置く。

※イカは二本の触腕がある(長い二本)
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2 二本の触腕を切り落とす。

コツ!ポイント!

※気にせずそのまま使う方もいるが、それが悪い訳ではない。

当ブログで記事にするからには本格的なやり方を皆様に伝えたいと考え今回のやり方を解説しています。

なぜ二本の触腕を切り落とすのかですが触腕をふにゃふにゃとした食感をしているため。

好みのやり方をお試しください。
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3 ゲソ表側の中央付近から左右を開くように包丁で観音開きにする。
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※観音開きにした様子。
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4 包丁で目と口を切り外す。

コツ!ポイント!

※包丁で切り外さなくても慣れない場合など手で取っても良い。
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※目と口(カラストンビ)を取った様子。
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※さばき終えた胴体やエンペラをキッチンペーパーなどでくるみ冷蔵庫に入れる。
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コウイカ骨の使い方

乾燥させてチョークのように使ったり土壌改良剤、熱湯消毒や日光に当て消毒してインコの副食用に使われるなど様々な使い道がある。
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どうでしょうか?

初めての方でも見ながら出来なければ当ブログの意味がないと考えています。

その為、個人的に大切だと考える部分やコツやポイントを徹底的に解説しているので工程が多く感じさせてしまうかと思いますが、いざやってみるとアレ?

意外と簡単だな♪と感じて頂けると思います!

何事もコツやポイントを覚えてしまえばなんてことないもんです♪

この機会に是非お試しください。

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それでは皆様お付き合いありがとうございました!

また宜しくお願いいたしますぅ。