【板前レシピ】煮付け/魚の煮付け方

煮付けで重要なのは感覚!この感覚を掴めば様々な魚の美味しい煮付けが味わえる!

どもども板前ちっぴぃです。

煮付け?

割で合わせて適当にコトコト煮とけば良いんでしょ?簡単簡単。

お店で食べて美味しかったから家で試してみたら身がボソボソで煮汁もサラサラして味がぼやけてるし...もう作らない。

なんて方がいるとかいないとか。

ちょっと待った!

料理は様々な好みや、考え方など様々で正解がなく何が間違いとかではありませんが

個人的に考える理想的な煮付けとは

短時間で仕上げることで身はふわっと旨味が溢れ

ツヤッツヤの照りが食欲をそそり、とろみをつけた煮汁と旨味溢れる身を絡めて食べる。

そんな煮付けがご家庭でも気軽に作れるとしたら。

試す価値あると思いませんか?

そこで今回、ご家庭でも馴染みのあるサバの切り身を使って煮付けの解説をしていこうと思います。

サバを使うのには理由があり誤った扱い方をすると捌くときに身が割れてしまったり、料理をする際に身が反り返り見栄えが悪い仕上がりになり易い、皮が弾けてしまう(破ける)など、実は非常に扱いの難しい魚だからです。

え?このブログは以前からご家庭でも様々な料理を楽しんで貰うことが最大の目的とか言っているのに、ならなぜそんな扱いの難しい魚を使うの?と感じた方いませんか?

だからこそです!魚の煮付けの全てとまで言いませんが大切な部分の多くを皆様にお伝えすることが出来るからです。

ということはです。これから解説する下処理や切り身が反り返らない方法、煮付け方/炊き方などを覚えてしまえばタイ、キンメ、ブリ、タラ、カレイなど様々な魚の煮付けを作れるようになる!

一つ覚えることで様々な料理に応用することが出来る。当ブログの目的通りって訳です!

※鯖のさばき方については以前詳しく解説している記事がありますのでそちらをご覧ください。

切り身の反り返りの防ぎ方/臭みの取り方/下処理/下ごしらえ

1 おろした魚を好みの大きさに切り皮に切り込みを入れる。

コツ!ポイント!

※切り込みを入れることで火の通りを易くすることや皮が弾け(破ける)ずらくすることが出来る。

※あまり深く大きく切り込みを入れてしまうとかえって身が剥き出しのような仕上がりなってしまう。

身の薄い部分は火の通りも早く切り込みを入れる意味をあまり感じない。身の厚い部分に切り込みを入れることで均一に全体の火が通るようにするイメージ。
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※今回、骨のついた状態の切り身と骨を取り除いた切り身を使い下処理の違いを解説しています。
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2 全体に薄く塩を振り10分~20分ほど冷蔵庫入れ魚の水気と一緒に臭みを抜く。

※この工程に関しては次の工程でも臭みを取り除くので、鮮度がよい。あまり臭いが気にならない場合は省いても問題ありません。

鮮度があまりよくない場合や臭いが気になる、なるべく臭い取り除きたい場合に二段階で臭みを取る方法なので臭いが気になる、青魚の臭いが苦手な方は合わせてこちらの臭み取りもお試しください。

コツ!ポイント!

※薄く塩を振りかけるのは魚に味を入れる意味ではありません。

薄く塩を振りおくことで表面に魚の水分が出る。水気と一緒に臭みを取るためです。

3 骨を取り除いた切り身に爪楊枝を大きさに合わせ数本刺し身を固定する。

コツ!ポイント!

※骨を取り除いた切り身をそのまま湯通し/霜降りなどをしてしまうと特に身の薄い腹部分などが反り返りめくれたような見た目の悪い仕上がりになってしまう。

身の薄い部分に爪楊枝を刺しずらい場合、皮に爪楊枝を刺して身を固定しても良いが、皮に穴を開けてしまうと仕上がりの見栄えが悪くなってしまう。

どちらも身の形を固定する意味では問題ありませんので状況に合わせてお試しください。
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4 鍋で湯を沸かす。沸いたら火力を落とし少し湯の温度を下げてから切り身を入れて湯通しする。

湯通しのイメージとしては長く切り身を湯に入れるのではなくサッと湯に潜らせるイメージ。

画像のように切り身の表面が白っぽくなったら切り身を取り出し氷水に落とす。

コツ!ポイント!

※沸いた状態で湯通しすると温度が高過ぎて皮が弾けて(破ける)しまうので、火力を落とし温度を下げること。

※湯通しして氷水に落としすことでウロコや血合など取り易くなる。

あまり強く指で擦ると皮が破けてしまうので軽く加減しながら指で擦るようにウロコや血など残っていたらしっかりと取り除く。
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※身を固定せず湯通しをした様子。このように身が反り返りめくれたような状態になってしまう。

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※氷水に落とした様子。このときウロコや血などが残っていたらしっかりと取り除く。
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※湯通しを終えた骨を取り除いた切り身。画像のように尾側の切り身でもかなり反り返ってしまう。
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※尾側の切り身。
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※腹付近の身の薄い部分を固定して湯通しすることで画像のように反り返りを防ぎ綺麗な仕上がりに出来る。
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魚の煮付け方/炊き方/作り方

1 鍋に下処理を済ませた魚、酒ひたひた程度、砂糖を入れ(甘いかなと感じる程度)強火にかける。途中アクが浮いてきたら丁寧にすくい取り除く。

※料理は様々な考え方や作り方があり何を正解とするかは難しいが特に煮付けなどに関しては使う鍋の大きさや違い、料理をする環境など様々で、大量に作るなどの一部条件を除き煮汁の割合などに意味を感じない。

調味料には味以外にも目的によって入れる順や役割がある。

次のコツ!ポイント!の部分で調味料の役割を説明しています。

割合などを決めてしまうとかえって応用が効かなくなり煮汁を多く用意して無駄になったり、想定以上に地がつまってしまった場合など計り直して足し直してその間に火が通り過ぎてしまうなど良いことがない。

個人的に大切と考える部分は煮付けなどは特に工程と感覚!これさえ覚えてしまえば様々な魚にも応用することが出来る。

コツ!ポイント!

※煮付けはたっぷりの煮汁でコトコトと煮ない(煮込む訳ではない)

少ない煮汁で効率良く一気に仕上げるイメージ。

※酒と水を合わせても良いですがその場合、酒を多めに合わせることをオススメ致します。

理由として酒には臭みを取る、旨味が増す、ふっくらと柔らかくするなど様々な理由があります。

※砂糖を先に入れる理由として味を入れるのはもちろん砂糖にも身をふっくらと柔らかく仕上げる役割がある。

ふっくらと柔らかく仕上げることを目的としているのに甘味ならミリンでも良いのではと先にミリンを入れてしまうと、ミリンには身を引き締める効果があるので理想の仕上がりにならなくなってしまう。

目的を持って料理をすることで煮崩れを防ぎたい場合など先にミリンを使うなど様々な料理に応用することが出来る。
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2 沸いたら落とし蓋をして5分程度、強火のまま炊く。

コツ!ポイント!

※あまり重い落とし蓋をしてしまうと身が潰れてしまう。

画像のようにキッチンペーパーやホイルを落とし蓋として使っても問題ない。

※煮付けは煮汁で火を通すというより、落とし蓋をして少ない煮汁を対流させブクブクとした泡を利用して効率良く火を通すイメージ。

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※多少の慣れが必要で思っていたよりも煮汁が詰まってしまっていることがあるため途中、中の様子を確認する。
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※沸いてから強火で5分程度炊くとこのように煮汁がつまっている。
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3 一度、落とし蓋を取り濃口醤油を入れる。

更に詰め(詰めた分だけ味が濃くなる)とろっとした煮汁にするのでこの時点ではまだ醤油が足りないなと思う味つけにする。
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4 濃口醤油を入れ薄めの味つにしたら強火のまま火にかけ再度、落とし蓋をして3分程度炊いていく。
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※強火のまま炊いていると画像のようにブクブクと泡が立ってくる。この泡が立ち始めたら煮汁が詰まりとろみが出てきた目安。

※まだ詰めていくがこのくらいになると仕上がりの味の予想がつくと思うので、濃口醤油や砂糖を足すなど調整する。
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5 途中味を調整しながら3分程度(状況による。)火にかけブクブクと残るような泡が立ってきたら落とし蓋を取りミリンを入れる。

煮汁が詰まってくると鍋底に煮汁や魚が焦げ付く恐れがあるので軽く鍋を回すように振りながら、オタマなどで煮汁を魚にかけながら炊いていく。

※このときに入れるミリンは甘味を足すという感覚ではなく、照り出し、とろみ付けの役割が大きい。
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※煮汁にとろみがつき魚にかけながら炊いていくと徐々に魚に色、照りが乗る。
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6 魚に色、照りが乗る頃に煮汁の味、とろみがベストの状態に仕上がるのが理想的。

※短時間で仕上げているので煮汁は濃いめの味が理想的。理由として煮付けは魚を煮込んで味を含めている訳ではなく、短時間で仕上げることで魚をふっくらと旨味を逃がさず炊いている。

食べるとき煮汁と魚を絡め一緒に食べ料理が完成するイメージ。

煮付けを仕上げたらおろし生姜を指で絞り煮汁に回し入れ器に盛りつける。

コツ!ポイント!

※生姜スライスを予め入れて炊いても良いが、仕上がりに生姜の絞り汁を入れた方が生姜の香りが立ち、ワンランク上の煮付けに仕上がる。
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個人的な煮付けについての考え

料理には様々な作り方や味の好みなどがありそれらの料理やレシピを否定している訳ではありません。

煮付けは簡単。

調味料を合わせてあとは煮るだけ。

私はうーん。と感じてしまいます。

簡単!という言葉を求める方はそれで良いかもしれません。それを求めるか求めないかは人それぞれです。

正直、簡単を求めるならどんな料理も簡単に作ることが出来ると思います。

では何故、こだわりを持って作るのか?

やはり格段に旨いからです。

調味料の役割を理解する。

私の考える理想的な煮付けは

味を魚に含ませるというよりも、最初から最後まで強火で炊き短時間で仕上げることで身はふっくらで魚から旨味を逃さず身に旨味が溢れるように仕上げる。

それを補うようにとろみをつけたハッキリとした味つけの煮汁に仕上げ、煮汁を絡めて口に入れたときに煮付けが完成する。

自分が良いと思ってもそれを皆様が正解とするかは今のところ私には分かりません。

ですが、経験上旨い!と喜んでくれる方々が居るのも事実です。

個人的に煮付けは工程や感覚が大切と考えているため今回の解説では伝わりずらい部分が多々あるかと思います。

ただ、少し慣れが必要な部分もありますがこの感覚を覚えてしまえば様々な魚の煮付けやその他料理にも応用することが可能です。

この機会に是非お試しください。

それでは皆様お付き合いありがとうございました!また宜しくお願い致しますぅ。

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