【板前レシピ】カツオ/さばき方/おろし方

自分で捌けば旨さ倍増!鰹(カツオ)のさばき方/おろし方、中落ちの取り方など、まとめて徹底解説!

鰹(カツオ) とは

群れをなし泳ぎ回る回遊魚

餌を求め北上し、4月~5月頃に千葉県や東北の漁港で水揚げされたカツオを初鰹節(ハツガツオ)

秋頃に南の暖かい海に戻っていく、カツオを戻り鰹(モドリガツオ)と呼ぶ。

鰹(カツオ)初鰹/戻り鰹/味わいの違い

ハツガツオは、さっぱりとした味わいの赤身

モドリガツオは、丸々と太り脂がのっている。

鰹(カツオ)旬

鰹の旬をいつとするのは難しいが、

初鰹は4月~5月頃の初夏

戻り鰹は8中旬~10月頃の秋

鰹(カツオ)主な産地

静岡県、東京都、三重県、宮城県、高知県

ソウダガツオの漁獲量は、高知県が最も多い。

鰹(カツオ)食べ方

鰹といえば、最も馴染みのある鰹節。

刺身や代表的なものだとタタキ、焼き物、煮物など様々。

鰹(カツオ)漢字/書き方/読み方

鰹/カツオ

カツオについての説明はこれくらいにして。

知らない人を探す方が、

難しいくらい馴染みのあるカツオ!

実際のところ、一から鰹を捌いて食べるとなると、

なかなかハードルが、高くなってしまうような気がしますが、

個人的には、鯵がおろせる(捌けれる)くことができるのであれば、大きさの違いや、多少の形状の違いがある魚なら、基本的に問題なく、捌くことが可能だと考える。

とはいえ、専門的な知識が必要な魚や穴子、鰻、鱧などのような形状の物は別として...

※これらに関しては、機会があれば別途、解説を予定しています。

鯵などのような一般的な魚と、

鰹(カツオ)が全く同じ、さばき方ということはないが、小さな魚を綺麗にさばくことが可能であれば、

かえって大きな魚をさばく方が、骨などの感覚が掴みやすく、捌きやすい/おろしやすいといえる。

しっかりとした、下処理/下ごしらえはもちろん!

カツオのさばき方/おろし方や、

中落ちの取り方など、まとめて解説していこうと思います。

鰹(カツオ)/さばき方/おろし方

1 画像を見て分かるように、カツオは全体に硬い、ウロコがついている訳ではなく、

背広付近、胸ビレ周辺、腹ヴィレ付近についている。

硬いウロコを包丁で削ぐように、切り取っていく。

コツ!ポイント!

※どこに硬いウロコが、ついているか分かりずらいようなら、表面を触り確認する。

※慣れてしまえば、各ヒレをてけたまま、ウロコ取ることも可能だが、

初めての場合やヒレがついていると、ウロコが取りずらいと感じるのであれば、

先に、ヒレを切ってしまうとウロコが取り易くなる。

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※身に、包丁が入らないようにウロコを削いでいく。

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※腹ビレ部分のウロコの様子。

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※よくウロコを取る前や捌く前に、

背ビレを取るやり方をする方を見かけるが、

個人的に、わざわざ背ビレを先に取る意味をあまり感じない。

背ビレを取る分の手数を増やすぐらいなら、

取らずにウロコを取る/捌くときに中骨と一緒にし背鰭(セビレ)を取ってしまった方が、効率がよいと考える。

背ビレを取るやり方は、必要性を感じないため、

画像を用意しておらず、解説のみとする。

背鰭(セビレ)部分の表、裏ヒレ付近に浅く包丁を入れ、魚の尾を持ちカツオを立てるようにして、

ヒレの部分を包丁の刃/背で、叩くようにすると、簡単に、ヒレとその付近にある細かな骨も、一緒に取ることが可能できる。

ただし、多少の慣れが必要になり、無理に取ろうとすると、かえって身割れしてしまう、原因になる。

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2 胴体と頭が繋がる、細い部分を切り、胴体についたエラの部分の丸みに沿わせるように、ぐるりと包丁を入れる。

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3 頭上側付け根付近にある、太いエラの付け根を裏、表切り外す。

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4 頭の方から胸ビレ、腹ビレを線で結ぶように深く骨に当たる感じで包丁を入れる。

コツ!ポイント!

※頭にカマをつけた状態で、頭と一緒に内臓も取り除くので、頭とカマ側に、あまり身をつかないよう、

頭上側付け根付近、胸ビレ、腹ビレ付け根付近を線で結ぶイメージで、切ると身を無駄にすることなく、頭と内臓を取り除くことができる。

※背側の部分は、骨に当たるように、しっかりと包丁を入れ、腹の部分は身が薄く、しっかりと包丁を入れてしまうと内臓を傷つけてしまう。

内臓を傷つけずに、身だけを切るように意識すると、内臓を傷つけ苦玉を潰すことなく、内臓を取り出すことができる。

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5 腹の下(底部分)にある、腹ビレ付近(腹ビレの下)に包丁を入れる。

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6 カツオを裏返し、同様に切り目を入れ、太い骨を切る。

コツ!ポイント!

※骨が太いと硬く切れないのでは?と思われがちだが、骨の関節(軟骨のような部分)を切ることで、簡単に骨を切り落とすことができる。

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7 頭を引っ張り、胴体から内臓を引き抜くように取り除くこと。

コツ!ポイント!

※まだ、繋がっている部分があると感じたら、無理に引かずに、繋がっている部分を包丁で、切ってから引く。

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8 カツオやサワラなどは、ササラなどで、骨についた血合を掃除しようとすると、

身が柔らかく、身がぼろぼろになってしまうので、血合部分に、軽く包丁目を入れ、流水を使い、手で取り除くようにする。

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9 しっかりと水気を拭き取ったら頭を右、腹を手前にして置く。

腹側から骨に沿わせるよう、尾の付け根付近まで、浅く包丁を入れる。

浅く入れた切り目から包丁を入れ、中骨に沿わせるように、尾側に向かって腹側を捌く。

胴体の真ん中付近にある、中骨の太く硬い部分まで、しっかり捌く。

コツ!ポイント!

※どの魚もそうだが、何度もギコギコと包丁を入れるのではなく、少ない手数で、包丁全体を使いスーと包丁を流すように捌いていく。

※真ん中付近にある、中骨の太く硬い部分は、コブなのような形をしている。

コブのような形をしているため、その部分についた身を骨から切り外す必要がある。

包丁に少し角度をつけ、コブ状になった骨についている、身を切り外す。

イメージとしては、包丁に角度をつけ、

刃先を使い太く硬い中骨に沿わせるよう、

尾の付け根付近まで、しっかりと入れる。

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※画像では、太く硬い、中骨のコブのようになった部分まで、しっかりと腹側の身をおろし終えたところが、確認できるよう、身を少し持ち上げているが、

カツオは身が柔らかく、身割れの原因になるので、身はできるだけ、持ち上げないようにすること。

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10 腹を切り終えたら、向きを変え背を手前に置く。

一度、尾の付け根付近から、頭側に向かって、

ヒレの付け根に沿わせるように、浅く包丁を入れる。

尾の付け根付近から、頭側に向かって、

骨に沿わせるように、太く硬い中骨の、コブのような部分まで、しっかりと捌く。

中骨の太く硬いコブのような部分まで、

捌き終えたら、包丁に角度をつけ、

コブのようになった部分についた、身を切り外す。

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11 この時点で、中骨のコブのような部分の頂上付近と、腹骨、尾の付け根付近が、身と繋がっている状態になっている。

下画像のように、尾の付け根付近に包丁を入れる。

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12 そのまま、スーっと、包丁を頭側へ流すように、

中骨のコブのような部分に繋がった身と、腹骨を一気に切り外す。

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13 尾の付近のみ繋がっている状態なので、

画像のように尾の付け根付近に、真っ直ぐ包丁を入れ身を取り外す。

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14 カツオは、身が柔らかく身割れしやすい。

おろした片身をそのままの状態で、置いておくと、身の重みで、身割れしてしまう。

下画像のように、血合に残っている骨に沿わせるように、皮一枚、残す感じで包丁目を入れておく。

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15 片身をおろし終えたら、中骨を上に向けたまま、

背側の中骨の下(尾の付け根付近)に包丁を入れ、

包丁の上にある、中骨に沿わせるように、

尾側から頭側に向かって、太く硬い、中骨のコブのようになった部分まで、しっかりおろしていく。

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コツ!ポイント!

※骨を上にして、背側をおろす場合も同様に、

コブのようになった中骨の、頂上付近のみ繋がっている状態にする。

※包丁が骨に当たっているのか、

感覚が掴みずらい場合、中骨から透けて見える、

包丁を確認しながら捌いていくとよい。

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16 腹側も同様に捌いていく。

コツ!ポイント!

※捌き終えた片側と同様に、中骨のコブのような部分の頂上付近と、腹骨、尾の付け根付近が、身と繋がっている状態にする。

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17 尾の付け根付近と、腹骨、中骨のコブのような部分の頂上付近のみが繋がっている状態。

画像のように、尾の付け根付近に包丁を突き出す。

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18 下画像のように、尾側から頭側に向かって、

身に包丁が入らないように、中骨のコブのような部分に沿わせるよう、

骨についている身と、腹骨を包丁を流すように、一気に切り外す。

身と繋がった尾の付け根付近を切り外す。

コツ!ポイント!

※尻尾を持ち鰹を立てるようにし、

骨を切る方もいるが、あまり意味を感じないため、

そのままカツオを寝かせたまま切っている。

かえって、手数を増やし、身に負担をかけるだけと、感じるのも理由の一つにある。

どちらが間違っているという訳ではないので、

好みに合わせてお試しください。

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19 片側の身と同様に、血合部分に切り目を入れる。

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20 背と腹を切り分ける。

血合付近にある、骨を切り外す。

コツ!ポイント!

※背と腹を切り分けるとき、血合部分にある骨をどちらに残すか決め(個人的には腹側に残す)、片側に骨を残すようにすると、血合部分にある骨を切り外す際、効率よく切り外すことができる。

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21 上身、下身の腹側の身についた、

腹骨を包丁で、削ぐように切り外す。

※上身(ウワミ)とは、頭を左にして腹側を手前に置いたとき、上側になる身。

下身(シタミ)とは、頭を左にして腹を手前に置いたとき、下側になる身(まな板についている側の身)。
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鰹(カツオ)/中落ち(ナカオチ)の取り方

1 中骨に残った身をスプーンなどを使い、

掻き取る。

コツ!ポイント!

※そのまま骨を捨てずに、このように中落ちを取ることで、身を無駄にすることなく、カツオを食べることができる。

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※今回、取れた中落ちの様子。

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どうでしょうか?

大きさやウロコの取り方、おろし方/捌き方に多少の違いはありますが、鯵などの一般的な形をした魚を捌くことができれば、かえって大きな魚の方が、

捌いているとき、骨の感覚など掴みやすく、

思っていたより、簡単!?

と、思うこと間違いなし!?

この機会に是非、お試しください。

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それでは皆様、お付き合いありがとうございました!

また、宜しくお願いいたしますぅ。